KATZLIN'S blog

Contents

2008年に見た桜2008-04-28 00:49

ここ数年、春には一本桜を見に出かけている。今年は日帰りで2回。1回めは山梨県の乙ヶ妻おっかづまのしだれ桜で、2回めは滝桜で有名な福島県三春だ。
ハイキングとして本サイトのほうで記録をまとめたいと思っていたが、どちらも結構歩いた割にはハイキング感があまりにも希薄なので、ウェブログで写真だけ残すことにした。写真はいずれもフィルムカメラで撮ったのをスキャンしたもので、最後の1枚以外はPLフィルタ使用。周辺減光の症状が出てる写真もあるけど気にせず掲載しちゃう。


乙ヶ妻のしだれ桜 乙ヶ妻のしだれ桜
まずは4月12日の乙ヶ妻のしだれ桜。始発列車で塩山に向かい、駅から徒歩1時間40分ほど。駅から歩いてくるような物好きは我々以外にはさすがにいなかったようだ。
この桜はまだ若く、支柱がまったくないのがいい。尾根の突端から甲府盆地に向かって突き出すように伸びていて、四周どこからでも味わいのある姿だった。苔むした幹も美しかった。着いてまず一周したあと、下からずっと見上げていたらあっという間に2時間たってしまった。ぜんっぜん飽きない。


続いて三春桜めぐり。4月22日の火曜日で、天気は高曇り。明るくて暑いのだけど、青く抜けない空だった。
朝一番の東北新幹線に乗れば三春駅には朝8時過ぎには着く。速いもんだ。この季節だけの観桜バス(1,000円で乗り降り自由)がうまく接続していて、滝桜とは9時前にご対面。
三春の滝桜
第一印象は、意外に小さいな、という感じだった。ウェブやらテレビやらであまりにも見すぎていて勝手に妄想が膨らんでいたせいだ。しかしぐるりと一周するとこの桜の凄さが徐々に体に浸みてきた。
三春の滝桜 三春の滝桜 三春の滝桜
少しだけ葉が出ていたので、見頃ではあってもピークはちょっと過ぎていたかもしれない。でもまさに絢爛豪華。こりゃ人気が出るわけだ。観光ツアーが入れ替わり立ち替わり押し寄せる。

滝桜近くの田村家のしだれ桜を見たあと、11時発の三春駅行きバスに乗り込み、途中の常楽院のあたりで降ろしてもらい、八十内のかもん桜へ。ここも立派な桜だった。(写真は逆光で真っ暗だった(泣))
そのあとさんざん道に迷って1時間近く歩き回り、ようやくお目当ての芹ヶ沢のしだれ桜に着いた。
芹ヶ沢のしだれ桜
この桜も、山梨乙ヶ妻の桜と同様、支柱がないのですっきりときれいだ。空に向かって伸びているように見えるが、角度を変えて見ると上の方は結構こんもりとしていたりする。桜は天下の名桜なのできれいで当然という気がしたが、ここは思っていた以上に良かった。
滝桜はあまりにも観光地ずれしていたが、こちらは大型バスが入れないので観光客の姿はなく、カメラマンばかり。どこに行ってもマナーが悪いカメラマンが多いけど、地元のおぢさんたちが整理員として目を光らせているせいか、人んちの畑に入る馬鹿野郎もいないしイザコザもなし。仮設テントの即席休憩所でお茶と漬物をいただきながらまったりと桜を眺めるひとときは、心静かでじつに幸せだった。

芹ヶ沢をあとに町の中心へと向かう。
芹ヶ沢近くの桜 国道沿いの紅白の桜
途中には美しい桜がそこかしこに。道をたずねたときに「満開の立派な桜のある角を左に」とか説明されたが、満開の立派な桜のある角がやたらとあって困った。
国道288号に突き当たったところの高台には紅白の桜が並んで咲いていた。往きにえらく気に入ってずっと見上げながら歩いた桜だ。しかしよくよく見ると近くに芹ヶ沢を示す小さい矢印が。この桜に見惚れていたおかげで道標に気づかず道に迷ったことが判明したのだった。

常楽院の桜を見下ろしつつ中心街に入り、浪岡邸の桜やお城坂のしだれ桜などを見たあと(いずれもピークは過ぎて散りはじめていた)、遅い昼食をとってから福聚寺へ。
福聚寺のしだれ桜
福聚寺のしだれ桜は山の斜面にたわわに咲いていた。そういう木が2本あった。この時間は光線があまりよくなかったが、夜ライトアップされると、空中に浮かぶ桜は幻想的だろうと思った。
それにしてもカメラマンが凄い。どいつもこいつも人の墓に入って三脚立てまくり。参道ならまだしも、思いっきり各家の区画の中で、墓石の目の前に。自分だったら気が引けるところだが、そういう人間の方が少数派なのだろうか。
このあと資料館にある桜谷のしだれ桜を見ておしまい。バスと電車を乗り継いで帰宅した。


と、振り返ってみると、今年見た桜は乙ヶ妻と芹ヶ沢が双璧で、滝桜は別格という感想。

コメント

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://katzlin.asablo.jp/blog/2008/04/28/6654544/tb