KATZLIN'S blog

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かめ仕込み古酒カレー(カフェ沖縄式琉球珈琲館)2005-11-24 23:17

今日は昼食になんとなくカレーミュージアムに行った。まったく知らなかったのだが、偶然にもリニューアルオープンの日であった。
ハヌマーンの特別メニューのダル豆とマトンのカレーが気になったが、新規出店の「カフェ沖縄式琉球珈琲館」のメニューを見たら「甕仕込み古酒カレー」なるものがあって無性に食べたくなったので、こちらにした。


並と大盛があったので、とりあえず並にした。また、「ぶくぶくコーヒー」なるものがあったので、あわせて注文した(ホットとアイスどちらもOKで、アイスにした)。
カレーは、能書きによると、スパイスにゴーヤーなどを使い、それを泡盛で練るんだそうな。いったいどんな味になるんだ? 注文してからもわくわくして、本を読もうとしても手につかない。

まず、食前サーブでお願いしたぶくぶくコーヒーが運ばれてきた。見ると文字通り、ぶくぶくしている。ひとくち含むと独特の香りがぷうんと口中に広がった。甘さは黒糖シロップで調整せよとのことだが、シロップなしでも充分イケる。確かにコーヒーなんだけど、ココアのような、粉っぽい感じもする。不思議な美味しさだった。

間もなくカレーがやってきた。色は薄めで、豚バラ肉や豆が入っている。香りはかなりスパイシー。すくってみると、スープはゆるめ。
まずはひとくち。・・・!! なんじゃこら。酸っぱくて、かすかに苦い。続いて辛さが広がった。なのにマイルド。思わずふたくち目を口にする。今度は酸味はあまり感じない。引き続き、具のバラ肉を食す。ん、ちょっとしょっぱい。そう、これはバラ肉じゃなくて、ラフテーだったのだ。こういうとこも沖縄っぽい。
ぶくぶくコーヒーで一息ついてからまた食べると、酸っぱ苦さが復活。カルダモンとは違う、過激にシュワシュワしない優しい爽快感。これはゴーヤーに由来するのだろうか。そして、ああ、辛さがちょうどいい。うう、病み付きになりそうだ。大盛にしなかったことを少し後悔した。

というわけで、ガツガツ食ってすぐに完食。腹具合は5分くらいだろうか。味は満足だったが値段がちと高い(並1,200円、大盛1,500円)。器は陶器で、落ち着いた印象。これは自分の中では結構高ポイントだった。
会計を済ませ、開店記念の泡盛焙煎珈琲のドリップバッグをいただいて店を出た。7階の広場のところでテレビの取材みたいなことをやっていた。

林間カツカレーパン(中央林間パンの家)2005-11-12 22:33

朝まで降っていた雨もあがり、青空が見えてきたので午後から散歩に出かけることにした。境川沿いに歩いて南町田のグランベリー・モールに行くのがここのところのお決まりコースだが、今日はちょっと趣向を変え、川を離れて中央林間まで行くことにした。お目当ては、先月カレー・ミュージアムに行ったとき「カレーパン頂上決戦」で食べそこなった中央林間パンの家の「林間カツカレーパン」だ。


団地の紅葉 団地の紅葉
13時過ぎに家を出た。日差しがあるので長袖のTシャツ1枚と薄着だ。それでも、意識して早足で歩くので結構暑い。空は高く、通りがかった団地の広場ではカエデの木が赤く色付いて秋空とのコントラストが美しかった。

R16から見た丹沢
境川の河岸段丘の坂を登りきったときは汗がじんわりとにじむくらいだった。歩くには最高の陽気だ。塀の中の敷地に3棟もの住家が建っているような豪邸の並ぶ道を進む。同じ苗字が多い。さまざまな形の巨大な家は見ていておもしろい。
国道16号を渡る歩道橋からは、丹沢の山並みが見えた。丹沢の方は意外にも雲が多く、大山も隠れていた。

林の中の整備された散歩道
一度深堀川の谷状地形を下り、登り返す。どんどん道なりに進んでいくと林に入った。道はきれいに舗装されている。林はすぐに切れるが、気持ちがいいのでそのまま歩道を進む。が、太陽の向きを見るとどうやら南西に向かっているようだ。このままではたぶんつきみ野に行ってしまう。自分の体内磁石ももっと右に行けと言っている。地図くらい持ってくればよかった、と激しく後悔した。
そこで思い切って右ターン。大きな材木屋の間を縫い、幼稚園を過ぎると、突然右手を小田急電車が走り抜けた。おお、これ昨日のタモリ倶楽部の「電チラ」だな。うお、しかも白い列車の次にすぐさま反対からステンレス編成が。こりゃあポイント高そうだ。

秋空に建物の曲線が映える
電チラが見えたのは「セ・パルレ中央林間」というマンション群の間の道路からだった。このマンションは曲線が印象的で、見上げるとなかなかイイカンジだった。

もうここまで来ると中央林間の駅はすぐそば。お目当てのパン屋をネットの地図で見た記憶から探す。が、ない。ぐるぐるまわったが、ない。自分たちは2年前まで東林間に住んでいて、この中央林間近くもよく買い物なんかに来たりしていてちょっとは土地カンがある。で、そういえばサニーマート(今は美容室になってしまった)の近くにパン屋があったよなあと思い出し、まさかと思って行ってみたらビンゴだった。なあんだ、あのパン屋だったのか。名前までは覚えてなかったのだ。

店内にはいろいろな雑誌の紹介記事などが貼り出されていて、どうやらなかなかの評判のようだ。以前、何回かパンを買ったことあったけど、その頃はそんなに有名じゃなかったような。
お目当てのカツカレーパンは品切れ。トレイには、ズームイン朝で試食をしているシーンの写真が貼ってあった。なんと10月に放送されたばかりのようだ。それじゃあ人気が出ても仕方ないか。でも空腹だったので、ちょうど揚がった牛肉コロッケパンなどいくつかのパンを買って食べることにした。会計のときに相棒が何の気なく「カツカレーパンはもう終わりですか」と聞くとなんと「あと2分で揚がります」とのこと。
というわけで、少し待っただけで揚げたてをゲットできたのだった。とりあえず10数個並べられた「林間カツカレーパン」は、瞬く間に残り数個になってしまった。我々はかなりラッキーだったのだ。

林間カツカレーパン 林間カツカレーパン
先ほどのセ・パルレにたくさんベンチがあったので、そこまで移動してパンを食べた。
おお、これは美味い。中にはトンカツが2切れ。ちゃんと衣をつけて揚げてある。肉も柔らかくて歯できちんと噛み切れる。パン全体はクルトンで覆ってまるごと揚げてあり、このクルトンの食感がおもしろい。クルトンが油を吸うためか、カレーパンにありがちなギトギト感も感じられない。第一、カレーじたいが美味い。

夢中になって食ってしまった。一口分だけフィニッシュ用に残して他のパンに移る。まず牛肉コロッケパン。こっ、こりゃまた美味い。コロッケがサクサク。ちょっぴり多くてベチャ気味のソースがマヨラーの自分にはツボ。サクサクとベチャベチャの感覚が絶妙だ。続いてサンドイッチ。揚げ物もよいが、パン生地もしっとりしていてなかなかグッド。
腹いっぱいになり、残りのカツカレーパンで締めくくった。

つるま自然の森 夕空
満足したあとは、セ・パルレの北の雑木林を抜けて、東林間から相模大野に出て伊勢丹で夕食の材料を買って帰った。
林の中は今朝までの雨のおかげでぬかるみが酷く、抜け出たあと靴を見たらとても街中を歩いたとは思えないほど汚れていた。伊勢丹を出て谷口の跨線橋から見た夕空は美しかっ た。よく食べ、よく歩いた一日だった。

フレンチカレー@横濱カレーミュージアム2005-11-02 00:00

相棒Kが仕事で関内に来るというので、待ち合わせて横濱カレーミュージアムで昼食。キャンペーン中の「横浜5大フレンチカレー・フェスタ」の品を中心に、ふたりでお試しサイズを3皿食べた。


ア・ラ・ブッフ・シュン「オリジナルカレー」
まず一口食べたときはトマトベースのような気がしたが、あとでサイトを見てみたらワイン+玉ねぎとのことだった。そういやこの香ばしさは玉ねぎを長時間炒めたときのアレだ。辛さも自分にはちょうどよく、満足できた。
うまやの食卓「驛のポークカレーライス」
いくつか種類があるうちの温玉乗せをチョイス。豚の角煮が入っている。「昔懐かしいカレー」系の味で、そのわりにはスパイスの香りもしっかりしていたのが新鮮に感じた。玉子をつぶすとぐーんとマイルドになり、醤油もちょっとかかっているので懐かし感がアップ。角煮・玉子といった甘い素材とカレーがマッチするのが面白かった。
石鍋裕の店「欧風カレー」
フォン・ド・ボーがベースだと思う。とろりとしたカレーと煮込んでほろほろになった牛すね肉が、いかにもフレンチだ。味は素晴らしいが、個人的にはもっと辛い方が好みだ。昔、横浜そごう地下にあった、大好きだった「シド」のカレーを思い出した。

いずれも「厳選!横浜名店カレーの店」の出物なのだが、コーン入りのライスがなんかイマイチだったような。最初に食べたア・ラ・ブッフ・シュンのカレーが一番辛かったので、あとの2つの香りは充分に楽しめなかったかもしれない。食べる順番を誤った。
ちなみにお試しサイズはかなり量が少ない。女性でも2皿はいけるのではないかと思う。

カレーパン頂上決戦2005-10-25 23:52

横濱カレーミュージアムのカレーパン頂上決戦のカレーパンを食べてみたかった。が、仕事の都合でなかなか行けず、イベント最終日の今日になってようやく寄ることができた。
残念ながら、中央林間パンの家の「カツカレーパン」とセ・マニフィックの「カレーパン」は売り切れ。このふたつに興味があったのだが。まあ中央林間なら家から近いから、今度行ってみることとしよう。


というわけで購入したパンは3種類となった。すべて持ち帰り、次の日からの朝メシにしようと思っていた。が、美味そうなので夕食後に思わずぺろり。食べた順に感想をあげてみると・・・

Kingデリー「カレーパン」
チリソースがついていた。このソースがとても美味く、カレーによく合っていた。つけるとつけないとじゃ雲泥の差。あまりの美味さにばくばく一気食いで完食。はっ、あまり味わうヒマがなかった・・・
せんば自由軒「洋食カレーパン」
パンがもちもちしていておいしかった。カレーは、こんなもんかな、という感じ。Kingデリーの方が味も香りも強くて、その後に食ったもんだからパンの味ばかりが印象に残る結果に。
ローソンの優勝カレーパン「逸品 ザ・カレーパン」
ローソンでは味わえない揚げたてが食べられる。中央まで食べ進むと何やら不思議な物体が。おお、イモじゃないですか。マッシュポテトがぼてっと入っていたのだった。ぱさぱさした感じなのは牛乳を使ってないからだな。
パンが薄いのにちょっと感動した。3個目でそろそろ腹がキツかったが、これまた一気食い。

ローソンのとKingデリーのは注文を受けてから揚げたもので、夕食後に食べたにもかかわらず(買ってから2時間後くらいだ)、まだまだサクサク感がじゅうぶん残っていて心地よかった。
明日の昼は職場の近所のローソンでカレーパン買って食うことにしよう。

幻の生ハム「クラテッロ」2005-04-30 23:58

幻の生ハム「クラテッロ」
ちょっと前のドラマ「スタアの恋」で、スマップ草なぎ扮するサンマルコハム社員が幻のハムとして紹介していたのがイタリアのクラテッロ。確かに、普通のスーパーはおろか、デパートやいわゆる高級スーパーでもなかなかお目にかかれない。

先週末、半期に一度の大丸「世界の酒とチーズフェスティバル」に行って、ワイン・チーズの他にそのクラテッロを買ってあったのを、今日の夕食に食べた。
ドラマで存在を知り、どんなに美味いんだろうと思っていたら、去年だったか、やはり大丸のこの催しで売っていたので大喜びで買って食べたのだった。美味かった。その後、イタリア料理の店で前菜で食べたことがあり、今日が3度目となる。


ドラマではサンドイッチにして藤原紀香扮するスタアのヒカル子のお気に入りとなるのだが、買ってきたのは薄切り5枚で1,500円。なんと3,150円/100gで、サンドイッチにするなんてとんでもない。ヒカル子はさすがスタアだ。
そこで、ドラマでハム屋の草なぎが企画した「世界のハム祭り」をしようということで、デパートでイベリコ豚の肩のハムを買ってきて、我が家で「(たった2カ国だけど)世界のハム祭り」開催のはこびとなった。

写真では上にある色の薄い方がクラテッロで、その右下の濃いのがイベリコ豚。左手前の肉の固まりはスーパーで売ってた田舎風パテ。ワインはスーパー・タスカンの Solare '96を飲んだ。パンはくるみパンとバゲット。

ワインもそうだが、ハムもこうして食べ比べるとそれぞれの違いがわかっておもしろかった。クラテッロは口に含むととろけるよう。しかし脂ではなく、しっかり肉の旨みを主張している。なんと言っても香りが凄い。ビニールのパックにはさみを入れたとたんに何とも言えない芳醇な香りがキッチンに漂った。この香りがトスカーナの赤ワインとよく合ったように思う。ほどよい塩気の生ハムと熟成のピークを迎えたワインは互いを絶妙に引き立てあって、すばらしい食事を楽しめた。自分はチーズや生ハムを味わうときにあまりパンを合わせないのだが、試しに一口齧ってみるとこれまたぴったしで、ハムがパンにまつわりついた食感がおもしろい。なるほどサンドイッチにしたらさぞかし美味かろうと思った。
そんなクラテッロに比べるとイベリコ豚のハムは固くてパサパサしていた。香りも独特のクセのようなものがある。決して不味くはないのだが、クラテッロと並べて味わってしまうと、どうもアラばかりが目立ってしまう。値段はさほど変わらないのだが・・・

最初は食事が済んだらチーズにしようと思っていたが、ワインとハムがあまりにも合いすぎて思いのほかグラスが進んでしまい、食事終了前にワインがなくなってしまったので、今日はここでお終いとなった。

クイーン・アリス2005-03-13 00:18

ワインラベル
かねてから行ってみたかったフレンチ、クイーン・アリスの予約がとれた。20:30からと、ずいぶん遅い時間ではあったが、一度行ってみないと気がすまないので行った。みなとみらいのパン・パシフィックにある横浜店。

腹が減りすぎて本番で酔っ払うと困るので、ランドマークの1階にあるスープストックでスープを食べて腹ごしらえ(?) 自分はワタリガニのスープ、相棒はサンゲタンを食べた。


時間の5分ほど前に店に到着。
内装は、それぞれのテーブル間がきっちり仕切られていて、そこそこ個別空間の気分にひたれる。ピンクのソファのカップル席がずらりと並び、あまり慣れない雰囲気にちょっととまどう。照明の場所がイマイチ。灯りが背中側にあるので、料理が自分の影に隠れて暗くなってしまうのだった。

料理はコースで税サ込みで8,800円と決して高くはない。リストから冷前菜・温前菜・スープ・魚・肉とそれぞれ一品ずつ選択する形式(モノによっては追加料金必要)。ワインは、とりあえず渡されるドリンクメニューにあるベリンジャーが9,000円もするので一体どういうことだと愕然としたが、まともなワインリストにあるものはそれに比べるとまともな値段だった。ほとんどがフランスもので、リストにはフリガナはなかった。

我々が選んだメニューは以下のとおり。
キャビアとスクランブルエッグのサンドイッチ、地鶏とフォアグラのテリーヌ、七面鳥のサラダ、オマール海老のグラタン、フォアグラと大根のトリュフ風味、カブとカリフラワーの冷たいポタージュ、オマール海老のフリカッセ、帆立と鮑のラグー、グラニテ、子牛ステーキの紫蘇風味、鴨網焼きの魯山人風。パンはひまわりの種のパンだった。
デザートに、アリス風ぜんざい、チョコとココアのファンタジー。
ワインは、食前にゴッセのシャンパンをグラスで1杯ずつと、自分だけシャルドネとヴィオニエのブレンドという風変わりな白をグラスで、メインの赤にショーヴネ・ショパンのクロ・ヴージョ(2001)をとった。

味付けは、自分にはちょっぴりしょっぱく感じられたが、悪くなかった。
さて料理だが、フォアグラ大根なんかはふろふき大根にトリュフがいれてある感じで、鴨の魯山人風もわさび風味だったりと、かなり和食を意識した味だった。だがそれでも比較的重い料理で、魚料理もチョイスしたものはクロ・ヴージョがぴったりなほどだった。量がびっくりするほど少なかったが(魯山人鴨なんかはたったの一切れ!)なのに、メインが終わる頃にはもう腹いっぱい。よほど重いのか、腹ごしらえのスープストックが効いたのか。

内装・食器など、いずれをとっても20代後半のカップル向けという感じがした。金のハートマークがあしらってある皿は30代後半の我々にはちょっと・・・ 料理の盛り付けも派手目だった。
サーヴィスはしっかりしていた。そのへんはさすが、きちんとしたホテルのダイニングだけのことはあると思った。記念にもらったワインラベルも、店のメニューと同じく猫のイラストをあしらった台紙に貼りつけてくれて(アリスとチェシャ猫ということなんだろうか)、満足度もアップ。

店を出たのは22:30をまわっていた。帰宅したのは0時過ぎ。もうちょっといい時間に予約できたらよかったなあ。(2005年3月11日)

トリッパ2005-02-11 23:25

昨夜は、たまに行く近所のイタリア料理店で食事をした。
前菜はたらの白子ソテーのサフランリゾット、トリッパの煮込とチーズオーブン焼き、白金豚のサルシッチャと野菜のグリル、パスタに寿豚ひき肉と小松菜のラビオリ、メインは自分が鹿児島黒豚のグリルで、相棒が白金豚のサルシッチャのトマト煮込、という内容だった。ワインは Dule というカンノナウ主体のサルジニアのIGTで、2001年ヴィンテージのものをとった。

サルシッチャはクミンと思われるスパイスの香りが特徴的で刺激的だった。
黒豚のグリルが激烈に美味かった。脂分もそれなりにあるのだが、脂臭さを感じさせない。焼き加減がちょうどいいのだろう。シェフは我々の注文したワインに合わせて、スパイスをアニス・シナモン・ヴァニラにしてくれた。

デザートは私はゴルゴンゾーラのはちみつがけとパッシートという甘口デザートワインを。パッシートは気に入ってもう1杯追加してしまった。相棒はさつまいもとマスカルポーネのティラミス仕立ての黒糖ジェラート乗せ。これは二人とも大好きな一品。


2品目のトリッパを運んできた店員が、トリッパを注文したのはいいけど、手をつけずにそのまま残した客がいたという話をした。その客はトリッパが牛の胃だということを知らずに注文したらしい。
意外に思った。こういう店に来る客ならば、それくらいは知っていそうな気がしていたからだ。駅ビルに入っている洋食惣菜の店には、ビーフシチューなどとともにトリッパの煮込みも並んでいるご時世なのだ。食べ歩きや、イタリア料理が好きな人なら知ってて当然のはず。

さて料理は進み、我々がメインにさしかかろうという頃、隣の若いカップルのテーブルにトリッパが運ばれてきた。すると
「えー何これ、胃かな」
「みたいだね」
やはり知らないようだ。トリッパが何なのか、知らないなら聞いてから注文すればいいのに、と思った。

実はかく言う我々も、サルシッチャってなんだろうとか思いながら注文したのであった・・・

満寿泉スペシャル 純米原酒 20002005-02-05 20:44

満寿泉スペシャル
デパートでワインを買おうとレジに並んでいたところ、レジ近くの日本酒の冷蔵庫にブルゴーニュワインの瓶が入っていた。気になってよくよく見ると、「MASUIZUMI」とあった。そう、日本酒だったのだ。
商品の説明を読んでみると、ブルゴーニュのドメーヌ・ラモネ(Domaine Ramonet)で使用した白ワインの樽で熟成させた日本酒ということだった。思わず買ってしまった。


帰宅してネットで調べると、純米大吟醸と純米原酒の2種があるようで、今日買ったのは後者だった。
早速開けてみる。おお、コルクで栓がしてあるのか。ラベルや瓶だけでなく、こういうところもワインっぽい。コルクもイタリアの安ワインみたいなちゃちいやつじゃない。ちゃんと満寿泉のロゴと、ビンテージまで書いてある専用コルクで、「JAPANESE SAKE」の文字が。

色は、すこーしだけ褐色がかっている。樽に由来するものだろうか?
一口飲んでみた。なんとも複雑な香りだ。当然だが、樽香がする。それが日本酒のコメの香りと妙にマッチしている。あくまでも日本酒なのだが、重口の白ワインという感覚もある。一口で大ファンになってしまった。美味い酒にめぐりあえたときの幸せを感じた。

ワインより強いのでそうがぶがぶは飲めない。バキュヴァンで栓をして冷蔵庫にしまった。日本酒は抜栓してからの味の変化も楽しみだが、これはどうなるだろう。純米大吟醸も気になってきた。

紅葉の鎌倉散策2004-12-11 23:24

朝起きてみたら思いのほか天気が良かったので、久々に鎌倉にでも行こうという話になった。鎌倉はもうずいぶん長い間ご無沙汰だ。今時分は紅葉がきれいだろう。
鎌倉で一番紅葉が美しいのは、自分は覚園寺かくおんじだと思っている。今日はその覚園寺を中心に、二階堂のあたりをうろつこうということで出かけた。獅子舞のあたりも紅葉がすばらしいと聞くので、できれば寄ってみたい。

しかしいかんせん、起きるのが遅すぎた。鎌倉駅に着いたのは14時。覚園寺は毎正時に案内付きでの拝観で、所要時間は1時間(説明が長いのだ)。最終の15時の回に間に合った。しょうがない、今日は覚園寺だけ見られればいいや。


門前のもみじは散っているものとまだ青々としたものとが混在し、なんだかヘンだった。境内の紅葉もいまひとつだった。案内人の話では、今年はずいぶん紅葉が遅れており、ピークはまだまだ先だという。ひょっとすると12月下旬くらいになるのではないか、という話だった。しかし、覚園寺の拝観は年内は12月19日まで。ということで、今年は覚園寺の紅葉は見られないということに相成った。ただ逆に、例年この時期には落ちてしまっているというメタセコイアの黄葉が見られた。
国重文指定の本尊薬師如来三尊は、あまりぱっとしなかった。鎌倉後期の作なのだろうが、なんだか室町時代っぽい雑な印象を受けた。
なお、境内は一切の写真撮影は不可。なもんで、写真はありません。

16時に拝観終了。獅子舞の方に行こうと思ったがだんだん暗くなってきたので止めて、駅のほうに戻って夕食をとることにした。
10年くらい前は鎌倉にはよく行っていた。記憶をたどると、今回はどうやら21世紀になって初めてのようだった。そのころ何度か行ったシェ・ミヨシやらモンテ・コスタとか、お気に入りの店がなくなっていてちょっとショックだった。

そんな中でまだ頑張っている小町通の「る・ぽてぃろん」に入った。懐かしい。
今宵のコースはにんじんのムースのウニとゼリー寄せ、さといもとフォアグラとポルチーニのソテー、オマール海老の西京味噌焼き、牡蠣と青海苔のスープ、トリュフがたっぷり乗った真鯛ソテー、牛頬肉の煮込みにカリフラワーを添えたもの。ワインはボルドー、デザートはチョコレートケーキをいただいた。
いちおうフランス料理ということになるのだろうか。和食器に箸でいただく。目で見ても楽しめるのがいい。今日はオマール海老が美味しかった。味噌の風味とえびのぷりぷり感が堪らなかった。スープもちょっと変わった一品だった。汐の香りがよかった。チョコレートケーキは焼きたてのとろとろだった。至福のひとときだった。

世界の酒とチーズフェスティバル2004-10-24 11:11

10月23日、半年に一度の、東京駅の大丸のワインフェアに行ってきた。今回、予約はブルゴーニュを中心に11本だった。

年々ボルドーがおもしろくなくなっていく。以前は古酒も結構あったのだが。ブルゴーニュも予約中心だし。ということで、勢い、会場ではアメリカやオーストラリアのものを中心に漁ることになった。


以下、印象。

エチェベリア(チリ)
フランスでは、その栽培の難しさ繊細さゆえに淘汰され、長い間見失われていた高級品種カルメネール、チリの恵まれた大地にて復活という説明だが、試飲したらちょっとミントみたいな香りが強かったのでNG。
ティレル(オーストラリア)
こちら「ロマコンと並んだ」とか「ドンペリに勝った」とか、うたい文句派手すぎ。前回も出てて買ったので今回は見送り。ドン・ペリニョンとかを想像しないで純粋に飲めばとても美味しいと思うのだけど。
ジェシーズ・グローブ(カリフォルニア)
樹齢110年の古木で作られたジンファンデルが欲しかったが、なんと直前で売り切れ。仕方ないので前回も買った、古木50%ブレンドの方を購入。これは凝縮感もあってかなり美味かった。
レンウッド(オーストラリア)
試飲して、オレンジ・マスカットという品種のハーフを購入。すっきりした甘さで名前のとおりオレンジの香りがした。この品種のワインは他のメーカーのもあった。
ミシェル・マニャン(ブルゴーニュ)
'02年の赤ブルゴーニュを試飲して購入。果実味良好。
イル・カベルロ'92(イタリア)
イタリアの「幻の銘酒」のひとつイル・カベルロ。通常マグナムサイズしか造らない蔵元が唯一750mlに詰めた年で、イタリア・コレクター垂涎の品ということだが・・・ 限定3本、予約とれず。残念。
チーズ王国
特大モン・ドール1/12カットが気になった。ブリーみたいなカット売りになっているもの。
パン
横浜元町のレ・サンスというレストランのパン。いくつか買って帰り、夕食時に食べた。ぶどうくるみパンは、ナカザワの塗るチーズ(ブルーチーズ入り)にとてもよく合った。

結局、会場で選んだのは5本とちょっと少なめだった。意外にもドイツワインが多かった。あと、ビールバーもあった。今回はワインを先に飲んでしまったのでパスした。そういえば有料試飲があまりおもしろくなかった。オールドボルドーに偏りすぎだと思った。あ、でもDRCのリシュブールとかもあった。でも1杯3,800円じゃ飲まないけど。

3本だけとはいえ、50万円のロマネ・コンティが売り切れってのは、どういうことなんだろうなあとか思ったりした秋の午後。