毎週、日本を代表する名峰の一つにスポットをあて、その雄大で美しい山容を余すところなくお伝えいたします。さらに、これまでNHKに蓄積された映像をふんだんに織り交ぜ、衛星画像を使用した3次元立体の「名峰3D地図」もパワーアップ!日本の山岳映像の永久保存版というにふさわしいシリーズをお届けします。
NHKの公式サイトにこんな売り文句があるこの番組。11月の本放送開始以来、見られない日には録画して(今のところは)欠かさず見ている。
がっ、しかし。夏に放送した、予告編ともいうべき4回シリーズを見ていやな予感がしていたのだが、その予感どおりにがっかりすることになってしまった。
これには、自分の場合は2つの要因がある。
まず、映像が使いまわしであること。
『大雪山』や『鷲羽岳』の回では2年くらい前に放送された「国立公園2泊3日トレッキングの旅」の映像が使われていた。『鷲羽岳』では見覚えのある黒部遡行の映像も多く、番組で案内役だった志水哲也氏が(後ろ姿や横顔ばかりだったけど)やたらと映っていたためか、エンドロールに「取材協力」としてクレジットされていた(大雪山の市根井孝悦氏の名前はなかった)。ほかに気づいたところでは、剱岳の回に「さわやか自然百景」の『北アルプス 剱岳』とそっくりなのがあった。
なにしろ見ていて全然統一感がない。いかにも継ぎはぎの寄せ集め映像な感じがしてしかたない。ひょっとしたら、このシリーズのための撮りおろしは空撮だけなのではないか。公式サイトの売り文句は、これまでNHKに蓄積された映像をふんだんに織り交ぜ
たとあるが、実際のところは「寄せ集めた」というのがより正確なのではないだろうか。
こういうのって、登山コースを紹介するのにはどうかと思う。天気はコロコロ変わるし、映っている人もコロコロ変わるから、同じ道を進んで行っているという感じがまるでしないのだ。
もうひとつは、番組のテーマが見えないこと。
かつての日本百名山シリーズには、「その山に思い入れのある人が、その山に登り、その山の魅力を語る」というスタイルがあった。人間味があってよかった。こんな山があるんだ、行ってみたいなあという気にさせられた。「さわやか自然百景」は、逆に人間を極力排して、景色や動植物をクローズアップしている。こんなところにこんな生き物がいるんだ、実物を見てみたいなあという気にさせられる。
しかしこの「週刊日本の名峰」シリーズは、見てもそんな感想を持てない。たしかに映像はきれいなんだけど、「ああきれいだな」で終わってしまう。ファッションモデルなんかに、顔はきれいだけどどんな顔だったか思い出せないような人がいたりするが、なんかそんな感じだ。
(たぶん)過去の映像を編集しただけだから、統一したテーマなんてないのだ。シリーズはおろか、ひとつの山をとっても、たとえば『鷲羽岳』や『北岳』では登山コースが2本紹介されていて散漫。「魅力を多面的に紹介する」といえば聞こえはいいが、焦点が定まらなくて冗長な印象しか残らない。
あと、がっかりとは違うのだけれど、気にくわないというか、違和感を覚えるところが、ひとつの山の範囲。
山の人気投票をやったりすると問題になるのが、どこまでをひとつの山とするか、ということだ。これが自分の感覚とマッチしないと「そりゃ違うだろ」となってしまう。だから雑誌なんかでこのテのことをする場合は、あらかじめ「○○岳は△△山に含みます」なんていう注意書きがあったりするのだが。
今まで放送された分でそれを激しく感じたのは、『大雪山』の最終目的地がトムラウシ山だったこと。そういや公式サイトの大雪山のフラッシュもトムラウシ山だ。
一般に「大雪山」というと、主峰の旭岳とお鉢平周辺の山を思い浮かべる人が多いと思う。トムラウシ山はその旭岳から普通の脚力で3日近くかかるほど距離があり、まったく別の山だ。たしかに大雪山系の山ではあるし、「表大雪」という概念では一緒にされることもある。だけどそれはひとつの山の名前ではなくて山域の概念だ。トムラウシ山は「大雪山系の山」ではあるけど、「大雪山」ではない。旭岳に行かずにトムラウシ山だけ登った場合は「大雪山に登った」とは言わないはずだ。
それなのに、番組ではトムラウシ山が大雪山の最終目的地なのである。旭岳にも登ってはいるが、あっさりと通過してしまって完全に脇役。旭岳を念頭において「大雪山」に投票した人は放送を見てがっかりしたのではないだろうか。旭岳周辺には裾合平や沼ノ平やお鉢周遊のような魅力的なコースがいっぱいあるのだから、そっちを紹介することだってできるはずだし、そのほうが自然だと思う。それに、そもそもトムラウシ山は、番組の投票では大雪山とは別に50位あたりにランクインしていた。
こんなことに引っかかってちゃあテレビを楽しめないということは重々承知しているのだが、大雪・トムラウシ双方とも大好きな山なだけに、十把一絡な扱いをされたのがどうにも気にくわないのだ。
と、文句を言いつつも、なんてったってハイビジョンの映像はきれいだし、たぶんこれからも毎週見続けるのだろうと思う。もちろん、大好きな大雪山や北岳は保存版DVDにしてあるわけで。
しかしそれにしても、結構大きくキャンペーンをうって始めたシリーズにしてはお粗末だなあという気がする。スタート時はタレントまで使ってちゃんと取材山行してたのに、それで予算がなくなっちゃったのかな、とか余計な邪推までしてしまう今日このごろ。
と、こんな投稿をした直後の、3月3日放送の鹿島槍はすばらしかった。自分が求めていたのはこういう放送だ。
剱をバックの稜線歩きは見ていてうずうずしてきた。たまらない。前々から行ってみたいと思っている山だったが、優先順位がかなり上がった。
ついにワールドカップが始まったのですが、困っていることがあります。
それは、二ヵ国語放送がされていないこと。自分は海外スポーツを見るときはいつも副音声の実況を聴いているからだ。
なんでわざわざ副音声にするのかというと、日本のアナウンサーはやたらと絶叫するので耳につくから。NHK でも結構うるさく思うし、民放なんて聴けたもんじゃない。叫ぶとかん高くなるのは日本語の特性なのかもしれない。
そんなわけで、英語が大してわかるわけでもないけど副音声で聴くし、たとえ英語でなくても(さっぱりわからないイタリア語だったりしても)副音声にしちゃう。
ところが、今回の NHK の放送は 5.1ch サラウンド。日本語で聴くしかない。WOWOW が放送した EURO2004 は二ヵ国語放送(さらにトーナメントからは二ヵ国語ステレオ)だった。
しかしさすがサラウンド、スタジアムの歓声はかなりの迫力で、これはなかなかいい。さっきのイングランド戦の God Save the Queen は感動モノだった。普通に日本語で聴いていたが、センタースピーカの音を最小に下げることで実況音声が歓声に埋もれて聞こえにくくなった。こりゃあいい。
けれど次のトリニダード・トバゴ-スウェーデンは BS1 で普通のステレオ放送。そしてここに強敵出現。それは解説の木村和司だ。
自分は木村和司の解説がダメだ。内容がどうとかじゃなくて、あの「ん~~~」が五月蝿い。もう生理的にダメ。シュートすると「ん~~~」、タックルで敵を止めても「ん~~~」、ディフェンスがボールクリアで「ん~~~」。
波状攻撃になると徐々に「ん~~~」がでかくなる。センタリングで「ん~~~」、1発目のシュートで「ん~~~!」、2発目で「ん~~~!!」
しかたないので、ただいま音声だけはスカパーのデータ放送にして見ております(ちょっとずれてるけど)。
ところで、全試合録画して、シュートなどの好シーンだけに編集して保存しようかと思っとるわけですが、それだと音声がステレオになってしまうわけで、すると「ん~~~」が保存されてしまうわけで。録画はスカパーの放送にしようかと考えているしだい。しかしスカパーは110じゃないノーマルのやつ。よって画面が 4:3 になってしまう(ウチのデジタルチューナーは古いタイプなのでスカパー110が受信できないのだ)。
ちなみに、同様に生理的にダメな解説者に金子達仁がいる。この人の「ぅおい」はもっとダメかな。あー背中かゆくなってきた。
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(追記)
件のTRI-SWE を 5.1ch 放送で観たところ、センタースピーカの音量を下げても木村氏の「ん~~~」はなぜかくっきりと聞こえた。たぶん自分が気にしすぎなのだろうと思うが、あんまりにもあんまりなのでセンタースピーカのプラグをアンプから引っこ抜いた。
すると今度はまるで地鳴りのような「ん~~~」が聞こえてきた。音声がウーファにも割り振られているためだが、それにしてもこれは強烈に気持ち悪かった。しかたなくウーファも引っこ抜いたら音声がきれいにとれ、スタジアムの中にいるようになった。
それでも録画はステレオ音声になってしまうため、保存用DVDには「ん~~~」が残ってしまう。しかも好シーンだけを残すので、「ん~~~」のオンパレードだ。なんとかなんねえかな。
チャンピオンズ・リーグが終わってようやく頭をワールドカップ・モードに切替えられた。情報収集を開始すると、4年前に楽しみにして見ていた「えのきどいちろうのワールドカップ・ジャーナル」が一日限りで復活していたりとか(うう、見たかった)、世間はひとあし早くモードに入っていたようだった。
こんなに早くからワールドカップで盛り上がってるのって、日本とドイツだけなんじゃないだろうかと思ったりした。
今大会はなんとスカパーでは生放送がないという。衛星での生放送の権利は NHK がとったらしい。前回大会の経緯もあるし、すっかりスカパーががやるもんだとばっかり思ってた。つうかスカパー、それで KAT-TUN にあんな CM やらしちゃっていいのかね。公取委に注意されたりしないだろうか。
デジタル放送の機能のひとつにデータ放送がある。NHK が出場各国の能力を独自に採点したものがデータ放送画面に出ているというので見てみた。テレビ画面の表示はダイヤモンド型のグラフなのだが、よくよく見るとどうやら5点満点になっているようだ。で、試しにこれを数値化してみた。
5点満点で5項目だから、合計の最高点は25点だ。これが20点以上のチームと、おのおのの項目で5点(最高点)と2点(最低点)のセルに色づけをしてみた。なんだかおもしろい。
グループ | 国名 | 攻撃力 | スピード | スタミナ | テクニック | 守備力 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | ドイツ | 5 | 3 | 4 | 3 | 3 | 18 |
コスタリカ | 3 | 3 | 3 | 4 | 3 | 16 | |
ポーランド | 3 | 4 | 4 | 3 | 3 | 17 | |
エクアドル | 2 | 3 | 3 | 3 | 3 | 14 | |
B | イングランド | 5 | 4 | 4 | 5 | 4 | 22 |
パラグアイ | 3 | 4 | 3 | 4 | 4 | 18 | |
トリニダード・トバゴ | 2 | 2 | 3 | 3 | 2 | 12 | |
スウェーデン | 4 | 4 | 4 | 4 | 5 | 21 | |
C | アルゼンチン | 5 | 4 | 4 | 5 | 4 | 22 |
コートジボアール | 4 | 5 | 4 | 4 | 3 | 20 | |
セルビア・モンテネグロ | 3 | 3 | 4 | 4 | 5 | 19 | |
オランダ | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 20 | |
D | メキシコ | 3 | 3 | 5 | 4 | 4 | 19 |
イラン | 3 | 4 | 3 | 4 | 3 | 17 | |
アンゴラ | 2 | 3 | 3 | 3 | 3 | 14 | |
ポルトガル | 5 | 3 | 3 | 5 | 4 | 20 | |
グループ | 国名 | 攻撃力 | スピード | スタミナ | テクニック | 守備力 | 合計 |
E | イタリア | 5 | 3 | 4 | 5 | 4 | 21 |
ガーナ | 3 | 4 | 5 | 3 | 2 | 17 | |
アメリカ | 4 | 4 | 5 | 3 | 4 | 20 | |
チェコ | 4 | 3 | 4 | 4 | 4 | 19 | |
F | ブラジル | 5 | 5 | 3 | 5 | 4 | 22 |
クロアチア | 3 | 3 | 4 | 4 | 4 | 18 | |
オーストラリア | 3 | 3 | 4 | 3 | 3 | 16 | |
日本 | 3 | 3 | 4 | 4 | 3 | 17 | |
G | フランス | 4 | 4 | 3 | 5 | 5 | 21 |
スイス | 3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 18 | |
韓国 | 3 | 4 | 5 | 3 | 3 | 18 | |
トーゴ | 2 | 3 | 3 | 2 | 2 | 12 | |
H | スペイン | 5 | 4 | 3 | 5 | 4 | 21 |
ウクライナ | 3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 18 | |
チュニジア | 3 | 4 | 4 | 3 | 3 | 17 | |
サウジアラビア | 2 | 3 | 3 | 3 | 3 | 14 | |
グループ | 国名 | 攻撃力 | スピード | スタミナ | テクニック | 守備力 | 合計 |
評価がもっとも高いのはイングランド、アルゼンチン、ブラジルで22点。まあ妥当なところだろうか。もっとも点数が低いのはトリニダード・トバゴとトーゴの12点。トリニダード・トバゴってそんなに弱いのか。懐かしいドワイト・ヨークが代表にいるらしいが、さすがにもうトシか。
C 組には20点以上のチームが3つ入っているうえ、残るひとつのセルビア・モンテネグロも19点と評価が高く、ここがいわゆる死のグループということになろうか。でも日韓大会のときのアルゼンチン、スウェーデン、ナイジェリア、イングランドという組合せに比べると大したことない。
セルビア・モンテネグロの守備力に満点がついているところからして、おそらくこれらの評価は地域予選の結果が元になっているのではないかという気がする。しかし、94年大会にギリシャが出場したとき、やはり予選で失点が少なかったために、サッカー雑誌などでは守備の評価が高かったが、本大会でぼろぼろに蹴散らされたという記憶がある(マラドーナのドーピング発覚時の相手なので妙に覚えている)。予選での相手に恵まれるということもあるし、それ以来、守備では特に、予選の結果はあてにならないと思っている。
攻撃は自分の評価とはずいぶん食い違っている。
ドイツの攻撃力が5点満点なのが謎だ。あと、ポルトガルも自分なら4点にする。予選ではバカスカ点取ったけど、パウレッタはじめポルトガルの攻撃陣はどうもユーロ2004でハズしまくったときのイメージが強い。あの大会は、控え選手が点を取ってなんとか勝った、というような印象があるのだ(自国開催だったのに)。
これらのチームが5点なら、オランダ、スウェーデンやチェコも5点でいいじゃないかと思う。また、ウクライナが日本と同じ3点てのはあんまりだと思う。シェフチェンコが怪我から復活できないという読みからだろうか。
実は自分は日本チームにはほとんど興味がないのだが、韓国より総点数が低いのは納得しかねる。と思ったらポイントの差はスタミナだったのね。じゃあしょうがないか・・・
というわけで、自分は今大会はチェコを応援して、ブラジルを楽しむつもりであります。スウェーデンも攻守のバランスが良いし、イングランドも久々に面白そうなメンバーでよい。
ようやく、ワールドカップのあのワクワク感が戻ってきた。
今年始まったNHKの新シリーズ。ハイビジョンできれいだっつうから、見てみた。1月に放送した第1回がひどい内容だったので、今回はさほど期待せずに映像だけ楽しむつもりで。
オープニングからいきなり白馬岳の花畑やら涸沢の紅葉やらが流れてなかなかイイカンジ。あとで知ったのだが、これは番組の公式サイトの目次ページのフラッシュと同じ。もちろん、テレビの大きな画面でハイビジョンで見られたわけで、その方がいい。
取材映像は5本で、志水哲也&野村真美の西穂独標、田中律子の石槌山、奥山佳恵の三つ峠、荻原次晴の天狗岳、小野寺昭の大雪縦走というラインナップ。
その中で、初めて山に登る(それなのに「お薦め人」とはこれいかに)という田中律子のレポートが印象に残った。鎖場にとまどったり、ヤセ尾根で腰がひけてたりと、いかにも初めての山歩きといった風情。でもそのひとつひとつが楽しそう。あんなふうに楽しく歩けたらいいなあと思った。西日本の山にはほとんど興味がなかったのだけど、石槌山はおもしろそうだなあと思った。
三つ峠からの富士山がむちゃくちゃきれいだった。見てみたい。あと、小野寺昭と野村真美の、山小屋でよく耳にする枕詞「わたしはそこ登ったんですが」がとても耳障りだった。
それにしても、票の入りかたが摩訶不思議。富士山の1位は納得だが、2位大山と6位大峰は意外。南アは北岳が最高位(たぶん)だが、それでもベスト10に届かず。
ちなみに山渓2002年1月号の「読者が選んだ日本の山100」という人気投票の結果を見ると、ベスト10は
となっている。妥当な線かなと思う。ちなみに大山は24位、大峰は54位。山渓の読者あたりが選ぶとそんな結果になるのだ。
思うにNHKのこの中間発表の内訳は、山好きというよりは一般の人の投票が多かったのではないだろうか。富士山がダントツ1位ってあたりにそんなかほりが漂う。大峰も世界遺産指定の影響なんじゃないだろうか。・・・それでも、大山の2位は不思議だよなあ・・・
ちなみにわたくしはこのテの「お薦め」には投票しません。だって好きな場所が混んじゃうと困るから。
(2006年5月21日放送)
風邪をひいてしまったので、この土日は家にこもって録りだめてあったビデオを見たりして過ごした。いくつかバラエティを観たあと、この映画を観た。
去年だったか、テレビでメイキングビデオを放送しており、合宿をとおしてスウィング・ガールズたちの楽器が上達していくさまを見ていたので(ついにはプロモでアメリカに行って演奏するまでになっていた!)、大好きなスポ根もののような展開を勝手に想像していた。
しかし結果としては、スポ根ではなく、青春コメディだった。
駄目チーム・選手が強くなるストーリーには、滝沢先生やミスター・ミヤギのような優秀なコーチがつきものだが、それがいない。また、楽器が上達する過程がほとんど描かれていなかったのが、メイキングを見ていただけに不満だった。
それでも、クライマックスの演奏会でチューニングからみんなの気持ちがまとまっていくあたりではスポ根ものを観たときのような高揚感を味わえたし、演奏だって決して上手いとは言えないけどカッコよかった。"Mexican Flyer" のドラムソロから "Sing Sing Sing" に移行するところなんかはゾクゾクした。
ジャズを聴かない人にも楽しめると思うが(そうじゃなきゃ誰も見やしない)、ジャズやオーディオマニアへの配慮(?)は竹中直人扮する先生の部屋。JBLのスピーカーにアンプはマーク・レヴィンソンと、ジャズ向けオーディオの王道だ。ターンテーブルも舶来ものっぽいすごいやつだ。たぶん全部で400万はするだろう。
また、オーディオ以上に興味をひいたのは壁にかかっているレコードだった。ゴールデン・サークルのオーネット、ドルフィーにシェップと、フリーが多い。他のもJATPジャムセッションやらビッチェズ・ブリューやら、マクリーンだって一皮むけた後のライト・ナウだし、どれもこれもビッグバンドとは関係なさそうなものばかり。こういう音楽を好む人がビッグバンドの指導をするっていうのがまた可笑しいところだと思う。
というわけで、100点満点ではないにしても、なかなか面白かった。
氷壁がドラマで放送されるというので、気になって本棚の奥から引っ張り出して読んでみた。この本を読むのは'97年以来2度目だ。当時は冬山に関する知識がほとんどなかったが、この8年の間にいろいろ覚えたので(インターネットのおかげだ)、理解は少し深まったと思う。
あらすじは覚えていたが、さすがに細部は忘れていた。主人公は魚津だが、意外にも美那子の心理描写がかなり細かい。おかげでずいぶんとイライラさせられた(こういうタイプの人にはイライラしてしまう)。
にしても、ドラマである。魚津が玉木宏ですか。
玉木宏っつうと、自分の中では強烈に優男なイメージができあがっていて、どうにも山男のイメージがわかない。ミスドの看板に座って微笑みながらカフェオレを勧めているあの姿と山が結びつかないのだ。山でこんなきれいな顔したヤツ、見たことない。そこいくと山本太郎はいそうな気がするから不思議だ。そういや山本太郎とはNEC、吹石一恵とはマルイのCMで共演している。
舞台もK2だとか。
するとラストではK2に単独で行くのだろうか? かおるを中国に待たせておいて、魚津はパキスタン側から登るわけだな? 常盤にウソをついてパキスタンに行くのか? 常盤は「まさかネパール行きじゃあるまいね」と言って航空券を見るとパキスタン行きなので、これは山じゃないな、と思うのだろうか? 最初成都あたりで待っていたかおるは、魚津がちっとも来ないから・・・と、くだらない妄想は果てしなく続くのだった。
ロケがニュージーランドで舞台がK2というと、あの荒唐無稽なバーティカル・リミットを思い出してしまう。あのような、山をコケにしたようなドラマにはしてほしくないものだが。
「動物カメラマン 野生へのまなざし」シリーズの2で、BS-hiでは1月に放送した。そのときは途中から観たので、最初からちゃんと観たいと思っていた。ハイビジョンスペシャルは1ヶ月くらいすると再放送してくれるので嬉しい。
見どころは、やはりバイソンの大群の疾走と、ハクガンの大群の乱舞だろう。
バイソンのシーンは、ケヴィン・コスナーの「ダンス・ウィズ・ウルブズ」を思い出してしまった。しかも映画より迫力があるように思った。
ハクガンは大群で飛び回ることで襲ってくる敵を威嚇するのだという。集団で泳ぐ回遊魚のようだ。
ほかにも、プレーリーの珍しい動物がたくさん出てきた。
動物だけでなく、美しい花も多く映っていたし、雷のような自然現象もダイナミック。
ジム・ブランデンバーグ公式サイト:Jim Brandenburg
本日は朝から雪が降ってたりしてむちゃくちゃ寒かったので、家で録画したTV番組ばかり見ていた。
これは1987年のデンマークの映画。いわゆるヒューマン・ドラマというのだろうか。ストーリーは大したものではないが(どちらかと言えば陳腐な方だと思う)、なんとなく心ひかれる。
ずいぶん前にテレビで放送したのを観たことがあって、そのときなんとなくハマってしまい、録画しなかったことをずいぶん後悔したのだった。これでようやく保存版ができた。
いつだったか、おすぎがこの映画のキャンペーンで、映画の料理を再現して食べたとかなんとか言ってたのをうっすらと記憶している。さすがに1860年のワインはそうそう入手できないので最近のものに変えたとか、材料のどれかが日本では禁猟のものなのでフランスから空輸したとか、そんな話だった。
このテのものはビング・クロスビーの「我が道を往く」も好きだ。「我が道を往く」で感動できる人ならこのバベットも気に入るに違いない。
ウチは「ぷっすま」のファン。録画しておいた「『ぷっ』すま豪華お正月初生スペシャル」をさっき見た。
絵心クイズについて。
最近マンネリ気味だったけれど、久々に面白かった。おそらくお題が誰でも知っている普通のものだったからに違いない。古田・高津ともに絵に個性があったのがよかった(特に、高津が何を描いても2次元なのがツボにきた)。途中、ナギスケは黙っているのに二人でトークしてたあたりは野球選手とは思えなかった。
ビビリ王。
12月30日に放送した番宣スペシャルで、ナギが箱から出るところとか、スケが虎にびびってるところとかをさんざん放送してたので、先の展開が読めてしまい本放送が全然楽しめなかった。特に、ナギの箱なんかはかなり強烈なしかけだったのでとても残念。結構好きな企画なのに。
ココ1。
全部食べ物対決だったのがよかった。まあ、3回戦だけだからできたのだろうけど。イアン・ソープははたしてルールを理解していたのだろうか。雨上がりが登場シーン以外は活きていないような気がした。
生放送のギリギリマスター。
これはなんだかぷっすまとは違う番組みたいだなあと思って、あまり面白くなかった。アンガールズは早く終わっちゃったとき要員だったのね。
と、なんだかビミョーな展開だった。DVDに保存しておくほどではないかなあと思った。結構期待していたのでとても残念。21時台に放送して、ぷっすまを見たことのない人たちにアピールするのが主眼だったということか。
とにかく、録画放送の3企画を普通にじっくり見たかった。あれじゃ駆け足すぎて物足りない。物足りないのは対決の間の無駄トークがなかったからに違いない。(テレビ朝日/2005年1月2日放送)
録画しておいたTV朝日「忠臣蔵」の最終回を先ほど見た。
福本清三、やはり出ましたな・・・吉良方で。
第3話では赤穂藩士だった彼が、最終回では、最後まで抵抗する吉良方の侍になっているとは。藩取り潰しのあと、きっと食うや食わずの生活で、小林平八郎の浪人団募集を知り応募して(出身はおそらく偽ったに違いない)、その腕前が認められ、上野介の傍に付いて守り抜くよう指令を受けたのだ、という強引な解釈もできないことはない。
ま、そんな屁理屈はともかく、この徹底した大部屋俳優ぶりがいい。今回も見事な斬られっぷりだった。
そういえばNHK「最後の忠臣蔵」も、最後まで抵抗する吉良の侍だったっけ。