KATZLIN'S blog

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環境省の山小屋トイレ設置補助が廃止ですとな2010-06-13 12:42

6月10日付けNHKウェブニュースの「エコ機器導入補助 廃止を」なる記事中に、次のような一文が。

国の事業にむだがないか検証する環境省のいわゆる「事業仕分け」が行われ、小型の風力発電設備など温暖化対策のための機器を導入する際の補助事業について、「規模が小さく波及効果がない」などとして、「廃止すべき」という結論をまとめました。
9日に環境省で行われた事業仕分けでは、6つの事業を対象に有識者らが、むだがないか検証しました。このうち、小型の風力発電設備や、太陽熱を利用した冷暖房システムなど、二酸化炭素の削減のための機器を普及させるため、まとめて導入する地域に国が費用の一部を補助する事業について、有識者から「予算の規模が小さすぎて、全国に波及効果がない」という意見や、「自治体の予算でやるべきだ」といった意見が出され、廃止すべきと結論づけられました。また、国立公園などの山小屋が環境対策としてトイレを設置する費用の一部を補助する事業も、「本来は利用者が負担すべきで、税金を投入して国民全体で負担するのはおかしい」という意見が出され、あわせて3つの事業が廃止すべきと結論づけられました。環境省は、これを受けて事業の見直しを進めることにしていますが、今回対象となった3つの事業の予算は環境省全体の0.2%だということです。

環境省のウェブページの「行政事業レビュー」というのがこのニュースの言う「事業仕分け」のことだ。昨年度の事業を考察して、来年度予算のための資料にするものらしい。
ネット中継もやってたみたいだけど、知らなかったので見られなかったのは残念。まあ、どのみち平日の昼だから無理か。え、事前の意見募集もあったの。くっそー、知ってりゃ意見送ったのに。
で、中に取りまとめ結果のページがあり、速報のPDFを見ると、「山岳環境等浄化・安全対策緊急事業費補助」は廃止とはっきり書いてあった。
この事業の「レビューシート」の説明によると、平成13年度(2002年)の調査では全国約300の山小屋のうち改修が必要なのが約200で、そのうち約100が昨年までに整備完了、とのこと。まだ100件残ってるけど補助打ち切りで、改修するなら自前でやれ、ということになるわけか。

「有識者」で構成された仕分けメンバーの経歴をググってみると、総勢8人のうち環境に関係ありそうなのは3人だけで、あとは経済とか経営がご専門の模様。つうことは、行政刷新会議と同様に、事業(環境)の重要性よりもカネを重視ということか。はあ、とりまとめ役の人は国の事業仕分けもやってた人なんですか。へえ、京都府議会の民主党議員、ね。ははあ、つまり、公開処刑のパフォーマンスってことですか。行政刷新会議で大々的にやるんならマスコミがとりあげてヨイショしてくれるけど、ひとつの省庁でやっても注目度は低いから、パフォーマンスとしては効率が悪そうなもんだけど、どうなんだろう。
行政刷新会議の仕分けは廃止と結論が出ても、実際には継続する事業もあるようだけど、こっちはどうだろうか。これから注目していきたい。

にしても、ニュースで言ってる本来は利用者が負担すべきで、税金を投入して国民全体で負担するのはおかしいていう意見はホントに採用されたんですかねえ。言ってることはわかるんだけど、これは何にでも当てはまるから、理由にはならない。高速道路無料(または休日割引1000円)だって、本来は利用者が負担すべきで、税金を投入して国民全体で負担するのはおかしいはずだし、子ども手当てだって、本来は親が養育すべきで、税金を投入して国民全体で負担するのはおかしい、と言えてしまう。言い出したらキリがないわけで、公共性の有無や高低をどう判断しているのかを示さないと意味がないのだ。
まあニュースだから、その場の議論ではちゃんと示しているのを省略したのかも知れないけど、自分は中継も見てないし報告書も出てないのでその辺はわからない。でも、あのデタラメ政党が音頭取りだからあやしいもんだ。

余談ですが、有識者(仕分け人)の経歴をググっていて、立教大教授の人が懐かしいドラマ『セーラー服通り』(主題歌が渡辺美里の「My Revolution」だった)の人と知ってマジでびっくり。で、そのドラマに、仕分け親分の蓮舫が出演していたのを知ってまたまたびっくりしたのでした。