近年、「みちのくの仏像」などの小規模(の割には観覧料の高い)展覧会の会場として使われている東博本館1階第5室。今回は滋賀の櫟野寺という寺の秘仏が出開帳にお出ましなさるという。やってくる20体の仏像は、全て重文なんだとか。前売券を買って開催を楽しみにしていた。
家を朝9時ちょい前に出て、東博には10時過ぎに着いた。平日朝の上野は、白人旅行者と、年寄りが多かった。
博物館に入っても同様だった。本館の向かって右にはどでかい垂れ幕がさがっていたが、入口が補修工事中だったのはちと興ざめな感じがした。そして第5室に入ると、白人はいなくなり、年寄りだらけになった。
鉈彫像は関東以北にみる様式化された像が多く、また、足先は共木から刻み出すが、形を彫るだけで完全な足とはしていないことなど、鉈彫か未完成品かといった問題を考える上でも重要な像と言う。
場内をぐるぐる回っているうちにやや混んできたので会場を出た。すぐ隣の部屋がグッズショップになっており、絵ハガキを5枚買った。あと、「櫟」普及委員会の「櫟」Tシャツをつい買ってしまった。背中に「since792」とあるのは、ちょっと前にタモリ倶楽部でシンスブームを披瀝していたみうらじゅんの仕業に違いない。
本館をひととおり周ると11時半になったので、最後にもう一度櫟野寺展に再入場してひとまわりしてから、東博を出た。あとから展覧会公式サイトにある「甲賀・櫟野寺ルポ漫画」を見て知ったのだが、次に寺で拝観できるのは2年後だとか。いやあ、今回、観といてよかった。
昼食は12時前に店に入りたい。久々に伊豆栄の鰻を食うことに決めたが、本店まで行くと昼を回ってしまいそうなので、東照宮そばの梅川亭という支店に行った。美味であった。
東京駅に移動し、大丸の世界のワインフェアでしこたま呑んで買い物をしてから帰った。今回平日に休みをとって出てきたのは、このワインフェアの週末の混雑を避けるためなのだった。
(東京国立博物館・2016年10月13日観覧)
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