朝まで降っていた雨もあがり、青空が見えてきたので午後から散歩に出かけることにした。境川沿いに歩いて南町田のグランベリー・モールに行くのがここのところのお決まりコースだが、今日はちょっと趣向を変え、川を離れて中央林間まで行くことにした。お目当ては、先月カレー・ミュージアムに行ったとき「カレーパン頂上決戦」で食べそこなった中央林間パンの家の「林間カツカレーパン」だ。
13時過ぎに家を出た。日差しがあるので長袖のTシャツ1枚と薄着だ。それでも、意識して早足で歩くので結構暑い。空は高く、通りがかった団地の広場ではカエデの木が赤く色付いて秋空とのコントラストが美しかった。
境川の河岸段丘の坂を登りきったときは汗がじんわりとにじむくらいだった。歩くには最高の陽気だ。塀の中の敷地に3棟もの住家が建っているような豪邸の並ぶ道を進む。同じ苗字が多い。さまざまな形の巨大な家は見ていておもしろい。
国道16号を渡る歩道橋からは、丹沢の山並みが見えた。丹沢の方は意外にも雲が多く、大山も隠れていた。
一度深堀川の谷状地形を下り、登り返す。どんどん道なりに進んでいくと林に入った。道はきれいに舗装されている。林はすぐに切れるが、気持ちがいいのでそのまま歩道を進む。が、太陽の向きを見るとどうやら南西に向かっているようだ。このままではたぶんつきみ野に行ってしまう。自分の体内磁石ももっと右に行けと言っている。地図くらい持ってくればよかった、と激しく後悔した。
そこで思い切って右ターン。大きな材木屋の間を縫い、幼稚園を過ぎると、突然右手を小田急電車が走り抜けた。おお、これ昨日のタモリ倶楽部の「電チラ」だな。うお、しかも白い列車の次にすぐさま反対からステンレス編成が。こりゃあポイント高そうだ。
電チラが見えたのは「セ・パルレ中央林間」というマンション群の間の道路からだった。このマンションは曲線が印象的で、見上げるとなかなかイイカンジだった。
もうここまで来ると中央林間の駅はすぐそば。お目当てのパン屋をネットの地図で見た記憶から探す。が、ない。ぐるぐるまわったが、ない。自分たちは2年前まで東林間に住んでいて、この中央林間近くもよく買い物なんかに来たりしていてちょっとは土地カンがある。で、そういえばサニーマート(今は美容室になってしまった)の近くにパン屋があったよなあと思い出し、まさかと思って行ってみたらビンゴだった。なあんだ、あのパン屋だったのか。名前までは覚えてなかったのだ。
店内にはいろいろな雑誌の紹介記事などが貼り出されていて、どうやらなかなかの評判のようだ。以前、何回かパンを買ったことあったけど、その頃はそんなに有名じゃなかったような。
お目当てのカツカレーパンは品切れ。トレイには、ズームイン朝で試食をしているシーンの写真が貼ってあった。なんと10月に放送されたばかりのようだ。それじゃあ人気が出ても仕方ないか。でも空腹だったので、ちょうど揚がった牛肉コロッケパンなどいくつかのパンを買って食べることにした。会計のときに相棒が何の気なく「カツカレーパンはもう終わりですか」と聞くとなんと「あと2分で揚がります」とのこと。
というわけで、少し待っただけで揚げたてをゲットできたのだった。とりあえず10数個並べられた「林間カツカレーパン」は、瞬く間に残り数個になってしまった。我々はかなりラッキーだったのだ。
先ほどのセ・パルレにたくさんベンチがあったので、そこまで移動してパンを食べた。
おお、これは美味い。中にはトンカツが2切れ。ちゃんと衣をつけて揚げてある。肉も柔らかくて歯できちんと噛み切れる。パン全体はクルトンで覆ってまるごと揚げてあり、このクルトンの食感がおもしろい。クルトンが油を吸うためか、カレーパンにありがちなギトギト感も感じられない。第一、カレーじたいが美味い。
夢中になって食ってしまった。一口分だけフィニッシュ用に残して他のパンに移る。まず牛肉コロッケパン。こっ、こりゃまた美味い。コロッケがサクサク。ちょっぴり多くてベチャ気味のソースがマヨラーの自分にはツボ。サクサクとベチャベチャの感覚が絶妙だ。続いてサンドイッチ。揚げ物もよいが、パン生地もしっとりしていてなかなかグッド。
腹いっぱいになり、残りのカツカレーパンで締めくくった。
満足したあとは、セ・パルレの北の雑木林を抜けて、東林間から相模大野に出て伊勢丹で夕食の材料を買って帰った。
林の中は今朝までの雨のおかげでぬかるみが酷く、抜け出たあと靴を見たらとても街中を歩いたとは思えないほど汚れていた。伊勢丹を出て谷口の跨線橋から見た夕空は美しかっ
た。よく食べ、よく歩いた一日だった。
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