KATZLIN'S blog

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スウィング・ガールズ2005-12-11 17:25

風邪をひいてしまったので、この土日は家にこもって録りだめてあったビデオを見たりして過ごした。いくつかバラエティを観たあと、この映画を観た。

去年だったか、テレビでメイキングビデオを放送しており、合宿をとおしてスウィング・ガールズたちの楽器が上達していくさまを見ていたので(ついにはプロモでアメリカに行って演奏するまでになっていた!)、大好きなスポ根もののような展開を勝手に想像していた。


しかし結果としては、スポ根ではなく、青春コメディだった。
駄目チーム・選手が強くなるストーリーには、滝沢先生やミスター・ミヤギのような優秀なコーチがつきものだが、それがいない。また、楽器が上達する過程がほとんど描かれていなかったのが、メイキングを見ていただけに不満だった。

それでも、クライマックスの演奏会でチューニングからみんなの気持ちがまとまっていくあたりではスポ根ものを観たときのような高揚感を味わえたし、演奏だって決して上手いとは言えないけどカッコよかった。"Mexican Flyer" のドラムソロから "Sing Sing Sing" に移行するところなんかはゾクゾクした。

ジャズを聴かない人にも楽しめると思うが(そうじゃなきゃ誰も見やしない)、ジャズやオーディオマニアへの配慮(?)は竹中直人扮する先生の部屋。JBLのスピーカーにアンプはマーク・レヴィンソンと、ジャズ向けオーディオの王道だ。ターンテーブルも舶来ものっぽいすごいやつだ。たぶん全部で400万はするだろう。
また、オーディオ以上に興味をひいたのは壁にかかっているレコードだった。ゴールデン・サークルのオーネット、ドルフィーにシェップと、フリーが多い。他のもJATPジャムセッションやらビッチェズ・ブリューやら、マクリーンだって一皮むけた後のライト・ナウだし、どれもこれもビッグバンドとは関係なさそうなものばかり。こういう音楽を好む人がビッグバンドの指導をするっていうのがまた可笑しいところだと思う。

というわけで、100点満点ではないにしても、なかなか面白かった。

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