4月末、ようやく思い切ってデジイチを買った。
今まで山ではコンパクトデジカメとフィルム一眼レフの両方を首からぶらさげて歩いていた。コンデジはオリンパスのC-4100Z、一眼レフはミノルタのα-sweet。山頂のようなゆっくりできるところでは一眼でじっくり撮りたいし、歩行中ならデジカメでさくっと撮りたい。だから両方持つことになってしまった。初めてデジカメを買ったのが2000年の冬だから、それ以来ずっとそんな組み合わせのままだ。
しかし、首からふたつもカメラを提げていると邪魔でしようがない。だから一眼だけバッグにしまって歩いたりしていると、出すのが億劫になって、結局一眼では撮らなかったりして。デジイチにすればそんな弊害も解消されるとはずっと思っていたのだが、なかなかふんぎりがつかなかった。
選んだのはオリンパスの E-510 だ。買って1ヶ月もたたないうちに後継機種の E-520 発売のアナウンスがあったが、ゴールデンウィークに使いたかったので後悔はしていない(いまのところは、だけど)。それにニューモデルは出たばかりだと高いし。
キットレンズはしょぼいので本体だけにして、レンズは ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5 を別に買った。レンズの方が本体より少しだけ高かった。
機種選択にあたっては、山歩きでの使用を第一に考えた。山でももちろん、写真撮影が目的で重い機材を担いでいる人もいるが、自分の場合はオーソドックスに歩きメインで、写真撮影の優先度はさほど高くない。首からぶらさげて、撮りたいときにさっと撮ってまたすたすた歩くという感じ。
店で見ていたときはあまり気にならなかったのが、ファインダーが狭いことだった。買って帰ってからα-sweet のファインダーを覗いてみるとあまりの違いにびっくり。なるほど、撮像素子が小さいからと言われりゃそのとおりだが、その点は完全に頭から抜けていた。マグニファイヤーも売ってるが、当方はメガネ使用。さてどうしよう。
あと、操作ダイヤルが親指なのが自分には使いにくい。というのも、自分はファインダーを左目で覗くからだ。左の方が視力がいいのでそんなクセがついちゃった。で、親指ダイヤルだと自分の顔が邪魔で、覗きながらの操作がしにくいのだ。AFボタンなんか絶対押せない。ちなみにミノルタは人差し指ダイヤルだった。
操作ダイヤルと言えば、モードによってダイヤルと目盛の動く向きが違うのが困る感じ。これはネット上でのレビュー記事でも見かけたが、文章だけだとピンと来なかったのが、実際に使ってみてわかった。
説明書を眺めていたら、オプションのリモコンがどっかで見たことある形。
フィルム一眼を買う前に使っていたコンパクトフィルムカメラが、たまたま(これまた、というべきか)オリンパスの CAMEDIA だったのだが、その付属リモコンと同じみたいだ。探し出して見てみたらやはりそうだった。10年も前のものだが、ちゃんと使えてトクした気分。これでバルブ撮影と記念撮影がやりやすくなった。リモコン表面に「CAMEDIA」とか書いてあるがそんなの気にしない。
実際に撮ってみて思ったこと。
まず、オートホワイトバランスが馬鹿すぎてびっくりした。でもこれは今思うと、測光モードが全面でなかったせいかもしれない。いちいちプレビューで確認するのもかったるいので RAW でも撮ることにした。
手ぶれ補正は期待していたほどでないような。シャッタースピード優先1/4秒で、手持ちで撮った沢の写真はぶれてしまっていた。さほど暗くなかったのでもっとちゃんと撮れているかと思ったのだが。これは精進するしかないか。
パノラマモードは説明書が分かりにくかった。撮影前に、つなげる方向を決めてから撮らないといけないのだ。途中で矢印を押せば上下左右に自由につなげられるのかと思っていたので、帰宅してからオリンパスマスターでつなげようと思ったら、思った方向にできないのでびっくりした。
また、このパノラマ合成ソフトは微調整ができないのが欠点。RAW を RAW のまま合成できるのも、いいんだか無駄なんだか。とまあ、ソフトは使いにくいが、パノラマ撮影モードじたいは、重ねる範囲の目印がプレビュー画面の脇に出るためわかりやすいので、今後も使うと思う。
メモリは、4GBのCFと2GBのxDの2枚を挿している。設定は RAW + jpeg(1024x768・最高画質)にして、CFで約300枚、xDで約120枚撮れる。最初はCFだけのつもりだったが、パノラマモードはオリンパス製のxDカードでないと使えないから買い足した。2枚同時挿しで容量も増えるからいいかなと思っている。
RAW 現像ソフトは UFRaw を使用。同梱のオリンパスマスターはパノラマを作るときちょっと使ったが、へなちょこな感じがした。いずれにしても当方のメインパソコンは Linux なので Windows ソフトであるオリンパスマスターは使えない。
UFRaw は単体でも使えるが、GIMP へ画像を送り込めるので便利。UFRaw でホワイトバランスと露出だけ調整して GIMP へ渡し、コントラストやトリミングは GIMP でやるという作業パターンになりそう。
ここでちょっと戸惑ったのは、GIMP は ver. 2.4以降でないと E-510 で作成した jpeg 画像を扱えない点。そんなこと知らずに2.2を使ったのでエラーが出て焦った。upgrade したが、そのために Linux までも kubuntu 7.04から8.04に upgrade するはめになった。
最後に、このカメラ+レンズで撮った写真を3枚載せます。
いずれも jpeg で撮ったまま、レタッチなどはまったくしていないもの。よって Exif データもそのまま残ってる。
丹沢のふもとのシャガ。天気は高曇り。EV0だと激しく白トビした(オリンパスは白トビしやすいという噂だ)。0.3刻みでマイナス補正したら、この-1.0が花が一番きれいだった。
尾瀬の燧ヶ岳を登山中の光景。場所はミノブチ岳のちょっと下あたり。ZD14-54mmのレンズは逆光に強いという話なので、こんな写真を撮ってみた。
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