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曜変・油滴天目 -茶道具名品展-2013-03-18 22:49

静嘉堂文庫美術館の所蔵する国宝・曜変天目茶碗が展示中とのことなので、見に行ってきた。


静嘉堂文庫は二子玉川駅から歩いて行ける距離だが、1年ぶりで道がうろ覚えだったので、バスを利用した。美術館に着いたのは10時を10分くらい過ぎていた。思ったより人が多かった。

唐物茄子茶入 銘「付藻茄子」
No.49。展示室に入ってすぐ右に置いてある。岩崎弥之助が最初に買った茶道具なんだとか。
大坂夏の陣で破損したのをつなぎあわせたというが、そのX線写真を見ると、よくこの器の欠片だってわかったねとツッコミたくなるほどの細かさ。釉薬のとろり感が素晴らしい、と思っていたら、修復時の漆の塗りだと知ってびっくりした。『へうげもの名品名席』でもそんなところまでは触れてなかったような。とにかく、これほど聞こえた名物でも文化財指定がなされない理由はそのあたりなのだろうか、などと思ったりした。
曜変天目(稲葉天目)(国宝)
No.69。世界に3つしか現存しないという曜変天目茶碗のひとつ。実に美しい。キャプションにも一碗の中に宇宙を見るかのような神秘的な茶碗とある。自分は万華鏡を連想した。
製作者は、果たして意図的にこの斑紋を出せたのだろうか。NHKスペシャルで、再現に取り組む陶芸家たちのドキュメンタリーを観たが、それは現代でもなかなか難しいことだった。
油滴天目(重文)
No.70。まず、意外と大ぶりなのに驚いた。油滴の名のとおり、水面に薄い油膜が張ったような色・形の斑紋。
展示ケースの底面からも照明があたっていて、器の外側も鑑賞できる。釉薬が今にも垂れ落ちそうなところで止まり鍾乳石のようになっていて、そのとろりとした中に流れ込むように斑紋が続いているのがとても美しかった。
野々村仁清作 数茶入 十八口揃
No.63。18種類のちっちゃな茶入。実用品というよりは見本品なのだろうか。
瀬戸芋子茶入(古瀬戸) 銘「雨宿」
No.56。自分は、形はこの芋子の方が肩衡よりも、なんとなく好きだ。釉薬の流れもなんとも言えずよい。

曜変天目や油滴天目、仁清の吉野山茶壷などの照明には有機ELが使われているとのことで、言われてみれば自然な色だったような。ただ、そのせいかどうかわからないが、壁面の展示ケース内の作品は逆に暗く見えた。付藻茄子などは現物よりも絵ハガキの方がよく見えるほどだったのだ。ガラスの反射も見難さを増している。そういえば、新装なった根津美術館のガラスは反射がなく、まるでガラスなんかないように錯覚するほどで、凄かったのを思い出した。

帰りは二子玉川駅まで歩いて行った。
前年にも静嘉堂の帰りに寄った、高島屋にある『金澤の寿司 華爛』という店で昼食をとった。やっぱり穴子は美味かった。酒は白穂乃香ビールを飲んでから、能登飲み比べセット(遊穂・池月・千枚田)に移った。ランチセットにほたるいかがなかったので追加し、調子に乗って、なめらという魚の薄造りと、のど黒の蒸し握りというのも追加した。そして池月を追加で飲むことにした。やっぱりほたるいかは美味かった。なめらはもっちりとした食感と甘味がこれまた美味だった。少し待たされてから出てきたのど黒は、握りというよりは蒸し物の範疇だろう。これまた繊細な味わいがよかった。そしてこの店は、寿司屋なのにプリンが激しく美味い。
大満足で店を出たのだが、懐がシベリア並みに寒くなった。
(静嘉堂文庫美術館・2013年3月16日観覧)

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